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地球29日目の危機

ある農場に、魚のいる大きな貯水池がありました。池にはハス(蓮)が繁殖していて、水面に広がっていました。ハスが水面を覆う面積は、毎日、前日の2倍になる速さで増えていました。この速さで増えたら、貯水池は30日でハスで覆われてしまい、農場は危機的な状況になってしまいます。

しかし、農場主はこう考えました。「まあ、まだ大した問題じゃない。いまは忙しいから、何かするのはもう少し先だ。ハスが池の半分まで広がったら取り除くことにしよう」

その考えだと、農場主は何日目まで何もせずに見ていることになるでしょう? そう、29日目までです。貯水池がハスで覆われてしまうまで、残された時間は1日しかありません。

世の中を見わたすと、まだ大丈夫だと油断して、手遅れになるまで問題を放置してしまっていることがたくさんあります。

イラスト