家族の伝統
お母さんがクリスマスの七面鳥を料理していました。女の子がその様子を見ていると、お母さんは七面鳥の左右の両端を少し切り取ってから鍋に入れ、オーブンで焼き始めました。
女の子は母親に、「どうして端っこを切り取るの?」とたずねました。
お母さんは、「母さんのお母さんが、いつもこうしてたからよ」と答えました。
女の子は好奇心がわいてきて、おばあちゃんの部屋に行きました。
「おばあちゃんは、どうして七面鳥の端っこを切り落としていたの?」
「おばあちゃんのお母さんが、いつもそうしていたからよ」という答えが返ってきました。
ひいおばあちゃんは90歳を超えていますが、老人ホームで元気にすごしていました。
女の子はひいおばあちゃんのところに行ってたずねました。
「ひいおばあちゃんは、どうして七面鳥の端っこを切り落としていたの?」
ひいおばあちゃんはこう答えました。
「使っていたお鍋が小さくて、そのままだと入りきらなかったのよ」
私たちは、やり方が適切でなくなってからも、最初にそうすることに決めた理由を忘れて、これまでのやり方を続けてしまうことがありますね。