教育は火を起こすように
すぐれた教育は、火を起こすことと似ています。
火を起こすとき、最初は、たとえば藁のような軽くて燃えやすいものを燃やします。その次に枯れ枝、そして薪、最後に大きな丸太を燃やします。チョロチョロと燃えているような火に、最初から丸太を放り込んだら、火は消えてしまいます。かといって、藁だけを燃やしていたのではすぐに燃え尽きて、やっぱり火は消えてしまいます。
同じように、子どもに何かを教えるときも、簡単なことから始めて、わかる、解ける、できる、という自信を与えることが大切です。最初から難しいことを教えると、わからなかった子どもはがっかりし、学ぼうという意欲をなくしてしまうからです。
反対に、わかるという自信を持ち、もっと知りたいという好奇心を持ちはじめた子どもには、だんだんと高度なことを教え、難しい問題にチャレンジさせる必要があります。そうしなれば、子どもは退屈して、やはり学ぼうという意欲をなくしてしまうことでしょう。